【 予定のルート(ピストン 】
1日目:新穂高温泉 → ワサビ平小屋 → 鏡平山荘 → 弓折乗越 → 双六小屋
2日目:双六小屋 → 双六岳(折返し)→ 鏡平山荘 → ワサビ平小屋→新穂高温泉
深夜に現地入りして1時間ほど仮眠。
深山荘の脇にある無料Pでバレイさんと合流します。
雨が降る中、5:25 出発w
5:40 左俣ゲートで登山届けを提出。
6:45 笠新道 登山口を通過。
そのまま小池新道へ進みますw
6:55 わさび平小屋に到着。
営業は7月10日から。
テント場は30張りほどのスペース。
料金は1人 400円らしい。
小屋前の水場で補給中のバレイさんw
営業していればここで前泊したかった ♪
小休止のつもり30分も居座ってしまいました^^;
7:45 秩父沢の橋を通過すると残雪が!
ここからようやく本格的な登山道のはじまり。
もうすぐ7月。。思っていたよりも雪が多い。
アイゼンを装着して雪渓を登ります。
白馬の大雪渓を思い出しますw
雪渓と夏道が交互にやってきて飽きさせない。
ただ要領が掴めず、無駄にアイゼン脱着を繰り返す(汗)
落石の跡やクラックもちらほら。。気を引き締めます。
ガスと雨、視界がかなり悪い。。。
肝心なコースのマーキングはなかなか見つからない。
あげくには色褪せたリボンが雪に埋もれている。。。
弓折乗越までの区間内、まだ山小屋は営業開始前。
おそらくマーキングは昨シーズンのものだろう。。実に厄介だ(汗)
目を凝らすも似たような沢筋が枝分かれしていて判断に悩む。
雪渓をトラバースする度にルートを失い、都度ルートファインディング。
それでもコースアウトを重ね、登った道を引き返す場面もチラホラ。。。
手探りの歩きで時間だけが無情に流れ〜、 13:10 鏡平山荘に到着。
こちらも営業は7月10日から。(山荘は幕営禁止)
夏道であれば、わさび平からここまで3時間半ほどのコース^^;
のんびり休憩を挟みながらとはいえ、すでに2時間も遅れてしまった(汗)
回復しない天候の今後を伺いながら、小屋の軒下をお借りして雨宿り休憩。
雨は一向に止まず、気付けば 14:00 になっていた。
双六小屋へ至る稜線は頭上300m弱ほどの位置。
しかしガスに覆われ状況がまったく見えない。
参考タイムではここから2時間10分。ただこれまでのペースで考えると無理は禁物。。
本音を言うと、すでにクタクタな自分(苦笑)
話し合いの結果、今日の行動はここで終了することに^^;
早速テントを設営します。ここの標高は2300mほど。
本来は幕営禁止の場所ですが、ビバークということで御了承下さい。
簡単に昼食を済ませ〜、しばらく仮眠 Zzz
こうして日没を迎えました。
今夜はスーパームーン前日。
お酒を飲みながら夜空を眺めるも、雲で月が全く見えない(泣)
テントに打つ雨音。。降ったり止んだりの中、眠りにつきました Zzz
そして翌日…
3:45 朝を待つ空。 風もなく穏やかな目覚め ♪
すっかり雨は上がり、昨日までのガスが嘘のようだw
やがて雲が赤く染まっていく。。。
珈琲を飲みながら、この素晴らしいひと時に息を潜める。
さらに空はどんどん色濃く染まっていく。
4:25 最高の朝焼けが広がる!!
すぐ目の前には凛々しくそびえる槍の姿。
もう言葉が見つからない。この景色が見れただけでも満足です ♪
今日は山日和になりそうw
バレイさんと今日の工程を一から立て直します。
そして話し合いの結果、まずは双六岳へのピークハントを中止。
ただし当初予定していた通過点である稜線へのアプローチを行う。
そして、そこからほど近い弓折岳を目指すことに。
稜線の安全が確認できれば、さらに笠ヶ岳方面へ進み 大ノマ岳、抜戸岳をピークハント。
そのまま笠新道で下山というプラン。ハッキリ言ってこれも容易ではない^^;
今後の下見も兼ねたバレイさんの意図が強く反映されているような?(苦笑)
↓ つまりコース的には〜
夏道の参考コースタイムで約9時間はかかる。
これは双六岳に登りピストン下山するのとほぼ同じ所要時間。
そこへ残雪による遅延と休憩時間を想定・・・いけるのだろうか?
もはや体育会系の歩き。 イヤぁ〜な予感がする^^;
まずは弓折岳まで頑張り〜またそこで考えましょう! と、笑顔のバレイさん。。
天使の微笑みでありながら、実は悪魔の囁きだったりして(苦笑)
もちろん途中で危険と判断した場合は引返します。
仮にこのルートが無駄足に終わり、大幅な時間ロスになったとしても仕方がない。
安全第一、今日中の下山に拘らなければ最悪の場合もう1泊すれば良いだけの事。
足早にテントを撤収。
5:35 鏡平を出発します。
残雪と薮漕ぎの中、ようやく稜線を歩く。
7:35 弓折岳西峰(標高2588m)に到着。
どうやら東峰は通過していたらしい?
そういえば途中〜雪の上に木の杭が出ていたナぁ。。。
おそらくそれが東峰だったんですね(汗)
振り返ると〜そこには今回中止した双六岳の姿。
ここでバレイさんに笠ヶ岳山荘へ電話してもらいます。
それは笠新道からの登山道の状況を確認するため。
どうやらコース上にはマーキングがあるようだ。
道迷いという不安材料がひとつ消えて安心した。
さらに先へと進みます。
9:20 大ノマ岳(標高2662m)に到着。
標識がないのでわかりにくい。
とはいえ眺望も良くて感動の連続です^^
雪庇に気を付け残雪のはしを歩く。
もちろん滑落したらアウトな場所もあります。
ここまでは順調な進み具合。
ゆっくりと休憩をとり〜
やがて秩父平がすぐ目の前に。
何やら先には険しい風景が。。。
。。。嫌ぁ〜な予感がする。。。
コースのマーキングは新しい。
先ほど遠目に1人の男性が見えた。
すでにその姿はなかったが、どうやら山小屋の方だったようだ。
さらに進んでみると。。。
かなりの急斜面(汗) そしてリボンの先には…??
!? ロープがぶら下がっている。
これがルートなんですネ(汗)
ビビリる自分。。。
頑張りましょう〜と、励ますバレイさん。
やはり悪魔の囁きでしたかっ(苦笑)
下からだとロープがどこまで続いているのか分からない。
なので〜登りきった後の掛け声と合図を確認。
10:45 先にバレイさんが行きます。
見事に登りきりましたw
合図をもらい・・・自分もいきます!!
爪を効かせ慎重に一歩ずつ。。。
写真より実際はもう少し斜面が緩いです。
ただ言っておきますが、自分は山屋ではありません。
日向ぼっこが好きな〜ただのヘタレです(爆)
景色とビールをのんびり楽しむ予定だった山歩き。
まさかこんな雪渓を登るハメになるとは〜〜〜
。。。そうこうしているうちに無事登りきりました。
これ以上〜険しくならない事を願います(汗)
残雪と夏道を通りながら〜
次のピークに向かいます。
12:55 抜戸岳(標高2812.8m)に到着。
ここから南尾根への下り道。
これにまたビビる自分でした。。。
個人的には先ほどの登りよりもコッチの方が怖かったァ。
斜度はキツイところで40度以上あるのだろうか?
登りがあるから下りがある・・・ですね。
写真は下り途中、ルートを振り返った様子。
腐った雪、足をとられ歩きにくい。。。
足がすくむ中、フラットフィッティングを心掛けるが、アイゼンの爪が効かない。
そこをサクサクと簡単に降りていくバレイさん。
経験と技術の違いをまじまじと見せつけられる^^;
・・・っと!!
注意していたにも関わらず足を滑らせ〜尻餅で転倒!
すぐに滑落停止の体勢に入ったので、大事には至らなかった(汗)
しかし停止したのは10メートルほど下。かなり焦りました。。。
何度と練習はしていたが、思っていたよりも加速が早かった。
次はザックの重さも考えて練習します(反省)
大幅にバレイさんを待たせ〜ようやく下りきりました。
本当にお騒がせしました。
ひと段落したところで休憩。
この先は笠新道からの長い下山ルート。
今のうちに水を確保しておいた方が良いよ〜とバレイさん。
無雪期であれば水場だった場所も、まだまだ雪だった。
バーナーで残雪を溶かし、少しずつ継ぎ足していく。
1Lの水をつくり濾過。頂いたスポドリの粉末を溶かし入れますw
15:10 笠新道分岐に到着。
大幅に時間が掛かってしまいました。
ようやく下山開始です。
ルートのマーキングはバッチリ^^
蛇行しながらどんどん高度を下げる。
空はどんよりし、雨がポチポツと。。
残雪が減り、夏道の樹林帯に入ったw
これだけ歩いたのは何年ぶりだろうか?
体は悲鳴をあげ、気付けばストックに頼りっぱなしになっていた。
日没ギリギリ、19:00 笠新道登山口に到着。
かなりの高低差でしたが、ここまで来ればもう安心w
のんびり横移動で駐車場をめざします。
ヘッドランプで足元を照らし、19:54 ゲートに到着。
20:15 無事に駐車場へ戻りました^^
体力&精神的にもかなり疲れました〜〜。
ソロであれば絶対に選択しなかったであろう本ルート。
カヌーもそうですが、常日頃 6割以下の体力消耗でフィールド完遂を心掛けています。
それは非常の事態に対応する冷静さと力を残すため。
そういった意味では〜2日目の行動は余裕がなかったかも^^;
逆に一方では、自分よりもレベルやスキルの高い人と行動することによって、
自身の能力やキャパが飛躍するといった効果もあるから不思議だったりします。
もちろん安全が大前提で、お互いの技量を把握していないとダメなんでしょうネ(苦笑)
やや強行ではありましたが、終わってみれば充実の2日間でしたw
バレイさん、お疲れさまでした^^
そして本当にありがとうございました!w
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