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2014年06月23日

ARFEQ Voyager 415 ラダー

ARFEQ Voyager 415 ラダー

 
今年5月より導入した Voyager 415用のラダー。


自分がフィールドで同艇のラダー仕様を見掛ける機会は皆無。
ネット上で検索しても Voyager シリーズのラダー情報は少ないように思います。

そもそもラダーって何?  実際どうなの?

そんな方もいらっしゃると思います^^;
なので、ここではファルト目線として個人的な感想を書こうと思います。

ラダーの各パーツ、組み立て方などはメーカーHPより閲覧&DLできるので割愛〜。
ラダーの構造は本家フェザークラフト社のフリップアップサーフラダーと同じです。

組み立て時の様子はコチラ↓

ARFEQ Voyager 415 ラダー

ARFEQ Voyager 415 ラダー

ARFEQ Voyager 415 ラダー

↓ 初回のみ、ワイヤーを船体布に通しておく作業があります。

ARFEQ Voyager 415 ラダー

ワイヤーケーブルは、一度通してしまえば今後同じ作業は発生しません。
あとは艇を通常通りに組み上げた後、ラダーの取り付けとワイヤーの連結。
最後に足元のペダルスライダーをワイヤーと連結し、フィッティング(ベルト)調整。
フィッティングは都度 足元で行うため、ソロ艇の415だと窮屈な体勢になり面倒。
なので自分は別途、サイドリリースバックルを購入し、ワンタッチ式に変更。
(もちろん自己責任なので悪しからず。)
460Tなどのセミオープン・コックピットであれば、この作業は苦にならないと思います。

作業的には通常の組み立て時間+5分くらい?
それほど苦にはなりません^_^


ラダーの操作

ラダーの上げ下げはデッキ上のロープで行い、片手で前にスライドするだけ。
操舵の動きは、両足のペダルスライダーを踏み分けます。
両足を左右揃えればラダーは真っ直ぐのままとなり、蛇行しにくく直進性が高まります。
もちろんラダーの上げ下げをする際も位置は真っすぐに。



↑操作と実際の動きはこんな感じです。
ラダーの用途は曲がる為にもあり、また真っ直ぐ進むためにもあるということですね。
足元はペダルスライダーとなるため、フットブレイスは使えなくなります。



【 Voyager 415 にとってラダーは有効か? 】

この艇は安定性が高く、回転性も抜群、ファルトとしての直進性もそこそこあります。
誰でも扱えてソロの入門艇にはもってこいだと自分は思います。
したがって進路をかえる動作において、ラダーを使わなくても十分事足りるのが現状。
ただカメラ撮影時、両手が塞がっていても艇の軌道修正ができるのは便利です(笑)

パドリング主体で漕いでいた自分にとって、安定した天候&環境下であれば〜
ラダーの必要性を感じることは一切ありません^^;
これが460Tであったり、タンデムでの漕ぎであれば、話はまた違ってくるかと思います。
もともと不自由していないのであれば〜ラダーはなくても良い? のかも知れません。
故にオプションという選択肢なんですがネ^^;

とはいえ自然の中での外遊び。
天候急変など自分の予測を遥かに上回る事は稀にあります。
別のファルト艇ですが、一度だけラダーの恩恵を強く感じたことがあります。

船体の長さ5メートルの艇でツーリング中、天候が急変し風速が10m以上に〜。
白波が立ち、気をつけないと沈しそうな状態(汗)
上陸できる岸まで1.5キロほど・・・でもそれがとても辛く長い距離に感じます。
船首はウェザーコッキングで回され、スイープ程度では抑えられない。
漕いでは回され、進路の立て直し。また漕いでは回され〜立て直し・・・。
殆ど進まないまま、風でどんどん押し流されていく(汗)

そんな中、しぶしぶラダーを下ろし、艇の軌道を足元で修正しながら漕ぐことに。
ラダーの当て舵により回されにくくなった分、ストロークに少し余裕が生まれました。
そうこうしてバタバタしながらも〜無事に着岸。
ラダーのお陰で漕ぐ力を全て直進方向に注ぐことができたと痛感した瞬間でした。
と同時に、事前に天候急変を予測&回避できなかった自分への反省も(汗)

仮にラダーを使わなくても、時間と労力を掛ければ岸に戻れていたと思います。
それでも自分は単独の漕ぎ。万が一の為、少しでも体力を温存したいというのが本音。

ボイジャーは軽く、またシーカヤックと違い水面から出ている面積が多い。
そのため風の影響は顕著に現れる。つまり風には弱いということです^^;
海であれば、さらに潮の流れやウネリといった複合的要素も加わりますね。
いざという時に、ラダーが無いよりもあった方が便利なのは間違いなさそうです。

ただ始めからラダーを使わないと漕げない天候であれば、出艇を考えなくてはいけません。
それは自分の技量を越えている訳でもあり、ラダーはあくまでパドリングの補助的役割。
基本は頼らず艇をコントロールできなくてはいけない、というのが大前提だと思います。
フィールドが自分のレベルにあっているのか?  さらに今後の天候はどうなるのか?
漕ぎだしてからも観天望気など、情報収集や知識と経験の構築が大切ですよね。
大袈裟に感じますが、自然は必ずしも優しい表情ばかりを見せてはくれないものです。



【 ラダーのトラブル予測 】

最後にラダーによる不測の事態? についても記しておきたいと思います。
自分の想定するトラブルとしては、大きく3つです。


   ①ラダーが上がらない、あるいは下がらない。
   ②ワイヤーやペダル等が故障し、左右の舵が効かなくなる。
   ③ラダーが破損、あるいは固定が外れて水中に落下?


今のところは大きく3つです。
①に関しては、下がらないよりも上がらない方が怖いですね^^;
浅瀬や水中の障害物にラダーが引っ掛かれば沈の可能性が十分あります。

② 左右の舵が効かなくなれば、ラダーを上げるしかありません。
左右の操舵とラダーの上げ下げは別機構なので、水上でも対処はできると思います。

③ これは一番怖いですね。
ある方のブログで、ラダーの軸部分が割れ、ラダーが脱落したという内容を知りました。
ラダーは左右のワイヤーで連結されているので、簡単には切り離せません。
脱落したラダーはアンカーの役目をし、コントロールが一気に損なわれると思います。
もし過酷な状況下でソロ漕ぎであったら、自力で対処するのは難しいのでは(汗)

道具全体に言えることですが、日頃のメンテナンスにも気を配っておかないと怖いですね。
コントロールに大きく影響する部分のトラブルは、ホント致命傷になりかねませんから。


と、ここまでラダーについての自分の感想を書かせてもらいました。
あくまで素人の個人的な見解であり、自分の感じ方も日々変化していくので悪しからず^^;


そして最後にもうひとつだけ・・・


ラダーセットの適合性

ARFEQ Voyager 415 は、これまでに何度かマイナーチェンジをしています。
(フレーム長さの変更? デッキグラブの位置変更、ハードコーミングへの変更など)

旧ラダーセットを現行モデルに使用する場合〜
グラブループにラダーアッセンブリーがしっかり固定できない場合があります。
(長さが5センチほど不足? 何か衝撃が加わった場合に外れる可能性がなきにしもあらず?)


ARFEQ Voyager 415 ラダー

と、いうのも実は〜自分が最初に取り寄せたラダーセットがまさにこれに該当しました(汗)
メーカーに問い合わせた所、すぐに無償で交換対応してもらえました。


ARFEQ Voyager 415 ラダー

↑現行モデルに対応しているラダーセットがこちら^_^
実際にどう違うのか、下のサムネイルも参考にどうぞ。


ARFEQ Voyager 415 ラダーARFEQ Voyager 415 ラダー左) 長さがあっていないラダー装着の図。
  グラブループの位置が違うため固定が不十分。
右) 本来の適合したラダー装着の図。
  計3点でしっかりと固定されています。

もし今後ラダーの購入を考えている方は、事前に確認された方が良いと思います。

長々と書きましたが〜
やはり外遊びは安全第一ですネ♪




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この記事へのコメント
目から鱗です。
流石海漕ぎに精通されたjoeさんですねえ。

補助装置としてのラダーって有用なんですね。
いざという時に使う物だったんですね^^;
これからはそういう目で見るようにしますm(__)m
Posted by KICHI at 2014年06月24日 12:13
* KICHIさん

あ、いや…自分も海はまだまだ初心者ですから^^;

ラダーの使い方は人それぞれなんでしょうネ。
勝手な想像ですが、シーカヤック=ラダーの選択肢があるのは、常に変化する海況を安全に航行するひとつの手段なのかな〜とw
乗り手によって海峡横断だったり、遠征であったりと様々ですしw

自分は沖よりも岸沿いを漕ぐことが多いんですが、港周辺だとまれに漁船がカヤックに気づかず急旋回してヒヤッとする場面もあります。他にも狭い水路でプレジャーボートの往来が頻繁な場面など、瞬発的な回避が要求される場合もラダーは有効かも知れませんネ^_^
Posted by Joe monJoe mon at 2014年06月24日 15:03
ラダーの詳細なレポ、とても参考になりました。
ラダーはとっても興味がありますが、情報が少なく?なところが
ありました。いろいろと勉強になりました。

ラダーアッセンブリーのマウントはやはり短かったのですね。
あの長さでは艇にしっかりと固定できませんよね。。

先日ボイジャー415に試乗させていただいた際、艇が風で流されまし
たが、ラダーを使うことで被写体を常に正面に見ることができました。
本来の用途ではないと思いますが、撮影のときにも重宝しそうですね。
私も装着してみたいと思いますが、ちょっとお高いです。。
Posted by odo at 2014年06月26日 20:53
* odoさん

自分の拙いレポ、お恥ずかしいかぎりです^^;
メーカーからの交換品が届くタイミングもあり、レポのアップが遅くなってしまいました^^;
マウントの長さ、購入する際は要注意ですね。

撮影の時も便利ですネ^_^
景色にバウを映りこませる際に、両手がカメラで塞がっていてもラダーで角度調整できるのはホント助かります(笑)

ラダー・・・たしかにお高いですよね^^;
夏のボーナスでodoさんも是非!!w
Posted by Joe monJoe mon at 2014年06月26日 22:09
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